- 経理ってどんな仕事?
- 経理のやりがいってなに?
- 家計に経理スキルは使えるの?
そんな疑問にお答えします。
- 経理の仕事内容がわかる
- 経理のメリット・デメリットがわかる
- 資格取得や転職活動など具体的な行動ができる
経理の仕事がどういうものかを理解している人って意外と少ないんです。
だから経理の魅力も伝わらないまま、
と毎日苦しいノルマに悩んでいませんか?
世の中の仕事はノルマに追われるものばかりではありません。
今回は海外法人の経理も任されている、この道10年以上のプロ経理マンの私が経理職の魅力を徹底的に解説していきます。
経理は営業や生産管理、工場勤務とはまったく違うスケジュールで仕事をします。
経理部員が日々なにをしているのかを知ることで少しでも魅力が伝わり選択肢を増やすお手伝いができればと思います。
経理ってどんなことしてるの?
経理の仕事内容を一言でいうと「会社版の家計簿を作る仕事」です。
- 現金はいくら残っているのか
- 売上がどれだけ上がったのか
- 経費はどれだけかかったのか
- 利益がどれだけ上がったのか
を決算書という形に集計することがメインの業務です。
そのほかは、
- 社員の立替精算
- 取引先への請求書発行
- 入金、支払い
などの業務があります。
専門家として扱ってもらえる
経理部員はまわりの部署の人からすると会計や税務の専門家として見られます。
それが新入社員であろうと転職者であろうと関係ありません。
こう言われるとプレッシャーに感じてしまうかもしれません。
経理は「事実通りに処理すること」が大原則です。
先輩や上司が事実と違った処理をしていたり指示してくることがあったなら新入社員であろうとビビらず指摘することが重要です。
なんて先輩から言われることは意外と少ないです。
知識は自分の意見を主張する武器にも自分を守る防具にもなります。
仮に間違った処理を強要してくる職場であれば早いうちから転職を考えておくことをオススメします。
逆に正確に指摘や意見を伝えていくことであなたの社内評価は確実にあがっていきます。
いい評価をつみかさねることで専門家としても厚みがでてきます。
ツブシがきく(転職しやすい)
経理は必ずどこの会社でも存在して転職を考えるときにも非常に有利です。
個人的にはこれが1番の魅力だと思っています。
経理の仕事内容においても基本的には共通のルールで仕事をしています。
※上場企業と非上場企業では多少やること(会計ルール)が違ったりします。
会社がイヤになり転職を考えているとします。
でもあなたの会社にしかないようなマニアックな仕事であれば市場のニーズが小さくなるので転職は難しいかもしれません。
経理部員を探している会社は市場には多くすぐにでも転職ができる夢のような職種です。
A社にあってB社に経理がない。ってことはないんですね。
『私は絶対に会社をやめることなんてありません』と考えている人であっても、
いつでも辞めることができる選択肢は持っておいて損はありません。
誰よりも早く会社の状態が数字でわかる
経理は会社の状態(成績)を社長よりも早く数字で知ることができます。
流れとしては・・・・
- 月末で締めた数字を集計する
- 決算書(通知表のようなもの)を作成
- 経理部員が内容チェックを行う
- 上司承認をもらう
- 上司が社長へ報告
経理部員がゾロゾロと辞めていく会社はヤバいって聞いたことがありませんか?
最初に会社の成績表を目にするのは決算書を作っている人だからです。
会社全体の数字をしっかりと把握しているのでいち早く転職活動を進めることができるんですね。
決算書が読めるようになる
決算書が読めるようになれば自分の会社の状態や他の会社の経営状況が理解できるようになります。
※決算書とは貸借対照表や損益計算書などの書類の総称です。
取引してもいい会社なのか自分で判断ができる営業マンは貴重です。
決算書を見ても一つ一つの勘定科目(現金や売上などの項目名のこと)と数字が並んでいるだけで、その数字がもつ意味を理解している人はかなり少ないです。
引用元:株式公開入門Navi
実は【売り上げを伸ばす=いい会社】ではありません。
次のAとBの会社はどちらがいい会社でしょうか?
【A会社】
売上:1億円 利益:▲1000万円
【B会社】
売上:3000万円 利益:1000万円
売上だけを見るとA会社が1億円なのでB会社よりもかなり多いですよね。
でもこのデータをみてA会社の方がいい会社だという人はいないはずです。
赤字の会社は取引先から信頼性を失います。
赤字の会社と安心して継続的に取引をすることは難しいと考えるからです。
急に倒産して売上金がもらえない事態は絶対に避けなければいけませんからね。
取引が始まる前に決算書などの数字の意味をしっかりと理解しましょう。
自分のペースで仕事ができる
経理の仕事サイクルはある程度決まっていて、それぞれ割り振られた仕事を期限
ボリュームや期限のコントロールはできませんが、
こんなことが可能です。
チーム単位で動くものというイメージをもつ方も多いかもしれませんがそれぞれ担当している業務はまったく違ったりします。
担当する仕事で忙しいタイミングが違う
売掛金(お金をもらう権利)と買掛金(お金を支払う義務)で担当者と仕事のわけかたをしたら月で忙しいタイミングが違います。
たとえば売掛金の担当者は月末締めの取引先の場合、1日〜月末までの売上に対して請求書を作ります。
つまり月末締めなので請求書を発行する月初が忙しいことになります。
反対に買掛金の担当者は支払手続きがメイン業務です。
仕入先との支払い条件が【月末締め翌月末支払い】であれば、請求書が月初に届きその月の月末に支払いということになります。
月末までに請求書の内容を確認して問題がなければ月末に支払い手続きをします。
請求書の確認を行う月末前が買掛金担当者の忙しいタイミングです。
このように業務内容で忙しい時期が違ってきます。
有給が取りやすい
経理職の魅力の一つに予定がたてやすいことがあります。
毎月同じサイクルで業務が決まっています。
月中の忙しい時期もそうでない時期もわかるので有給休暇も取りやすい環境です。
営業職とはちがって急にどんどん予定が入っていくということも少ないです。
新入社員が企業に求めるものとしてプライベートを大切にしたい人が多いというデータが出ています。
出典:「就職・転職活動に関するアンケート」調査レポート(Re就活:株式会社学情)
こういったデータからも有給を取りやすい経理は時代ともマッチしている職種だと言えます。
経理職のデメリット
これまで経理のやりがいや魅力的ないい面だけをお伝えしてきました。
それだけではウソくさいのでこちらではしっかりと経理職のやりがいのない部分をお伝えしていきます。
ルーティンワークが飽きる
経理は毎月のスケジュールはほぼ決まっているためルーティンワークに飽きてしまうことです。
経理の仕事のなかでも、
- 請求書の発行
- 伝票チェック
- 書類の整理、ファイリング
のような業務は本当に誰でもできるので経理としての専門的なスキルが身に付くことは少ないです。
外に出ることが少ないためストレスがたまる
社内にどうしてもイヤな先輩や上司がいたとしても営業マンのように
と外出することはなかなかできません。
外出があるとすれば
- 銀行へ行く
- 郵便局へ行く
- セミナーへ行く
どれも経理全員が行くものではないし、あったとしても単発的です。
だから都合よく気分転換したいというときはランチの時くらいしかないかもしれません。
売上がないので会社に貢献している実感が少ない
経理は管理部門という立場なので直接会社に売上で貢献できることはありません。
まさに「縁の下の力持ち」という表現がピッタリです。
だから数字上に結果としてあらわれないので自分のモチベーションにつながりにくいという側面はあります。
正しくてあたりまえなのでほめられることが少ない
営業のように売り上げをガンガン上げて社内評価がアップするということはありません。
ただ事実を正確に処理する。
まさに経理はこれに尽きます。正確であたりまえですし間違っていたら普通に怒られます。
ほめられて伸びると思っている人にとっては厳しい環境かもしれませんがこれが経理の現実なんですね。
経理の魅力やりがいのまとめ
経理の仕事には魅力やメリットがたくさんあります。
もちろんすべての仕事があなたの成長に関係するわけではないかもしれません。
でも経理は専門職です。何者かになりたい人にとっては目指す価値のある職種だと思います。
時間をかけて堅実な経理マンにじっくり自分を育てていきましょう。
それでは!